こんにちは!
死滅回遊魚のサザナミヤッコ幼魚に毎年想いを馳せるAoiです。
今日は「サザナミヤッコ」の飼育・採集についてお伝えしたいと思います!
《飼育まとめ》
サザナミヤッコは
死滅回遊魚の代表格
幼魚と成魚で姿が変わる大型ヤッコ
- 生態
- 採集
- 飼育環境・混泳
- 飼ってみた結果
サザナミヤッコの生態について
全長40cmほどになるスズキ目キンチャクダイ科で、ヤッコの中でも大型で人気の観賞魚です。
また、幼魚から成魚への変化が大きく、幼魚の頃は美しい波紋のような白の曲線にネイビーの体色・濃いブルーが体の縁取りをしています。
成魚になると、全体的に黄色っぽくなり体色は尾にかけてグラデーションのドットが入ります。
サザナミヤッコ幼魚5センチ
サザナミヤッコ成魚30センチ
暖かい海のサンゴ礁・岩礁域に生息しており、幼魚は黒潮に乗り死滅回遊をするので、関東でも9・10月にはタイドプールの岩の隙間などで見つけることができます。
※死滅回遊魚(季節回遊魚)とは、夏から秋にかけ南の海から運ばれる黒潮に乗ってきた卵や幼魚が、冬の低い水温に耐えられず、短い生涯を閉じるお魚のこと。
なぜ死滅回遊をするのかというと、卵を海流に乗せ、暖かい場所にたどり着き成魚になることができれば、新たな生息域を広げることができるため
私は2センチほどのサザナミヤッコを沖縄で採集し飼育しています。
2センチほどの幼魚
採集について
採集難易度 ★★★☆☆
サザナミヤッコは、タイドプール(潮溜まり)の岩の隙間などで見つけることができます。
採集方法は、岩の下にいるサザナミヤッコを追い出し捕まえます。
動きもかなり早く機敏なので、根気よく捕まえやすい場所へ追い詰める必要があります。
かなり小さいタイドプールでも、石の下に入り込まれたり、岩の隙間に逃げ込まれたりしたので、かなりの時間を要して採集しました。
かなり警戒心が強いので、海上から見つけづらく、ウエットスーツでウエイトつけ、水中で岩の間を見ることができれば、見つけられる可能性が高まります。
夜は岩の下で身を隠し休んでいるため、夜磯では岩やテトラポットの下をガサガサするなどで見つけることができるかもしれません。
飼育環境
飼育難易度 ★★★☆☆
水温 | 22~30℃前後 |
比重 | 1.018~1.023 |
餌 | 冷凍ブライン・人工餌 |
混泳 | ヤッコは気が強いため、他を攻撃する可能性あり |
サンゴとの相性 | × |
餌付け | 簡単 |
体長2センチから5センチへ成長中のサザナミヤッコの水槽は水温25度、比重1.020、40センチ水槽・外掛けろ過・外部ろ過で飼育しています。
プロテインスキマー・殺菌灯は無しです。
たくさん餌を食べ、気が強く、成長スピードの早い魚種です。
今後、飼育下で30センチ程度まで大きくなることを考えると90センチ以上の水槽が必要になります。
ショップで購入する場合は7センチ以下で人工餌に餌付けされている個体であれば、飼育下で水槽の大きさに合わせ大きくなると思います。
採集個体は、冷凍ブラインシュリンプを与えつつ、人工餌のフレーク等を水中で舞い上がらせ、食べさせる手順になります。
キョーリンのメガバイトレッド・マリンプロスレッド・冷凍ブラインシュリンプを与えています。
水槽の先住者が人工餌を食べている場合は、すぐに人工餌に食いつく可能性が高くなります。
かなり気が強いため、混泳する魚が餌を食べれなくなる可能性があるので注意が必要です。
混泳は、気の強い魚(スズメダイ系など)ですと、お互い弱ることなく餌も食べることができると思います。
私の水槽では、シマキンチャクフグとフウライチョウ・オウゴンニジギンポ・ヤエヤマギンポたちと同居していますが、ケンカすることなく順調に育っています。
ヤッコの最大の敵は「白点病」です!
ヒレなどに白い点がつく白点病になる状態としては、魚の免疫低下が一番の原因なので、少しずつこまめに餌を与え、常に体力をつけさせましょう。
※食べきれない量のエサを与えると水質悪化に繋がるので、少しずつ与えることが大切です。
サンゴとの相性については、サンゴ自体をかじってしまうため、好ましくはありません。
飼ってみた感想
飼育オススメ度 ★★★★☆
サザナミヤッコは、餌の食いつきも良く、成長過程で変化が楽しめるため、楽しく飼育でき、飼いやすい魚種です。
ただし、気が強いので混泳する魚をな小さな頃から混泳で馴らしていると、仲良く過ごしてくれます。
死滅回遊魚の代表格でもあるので、採集できたときの喜びは大きいです。
ぜひみなさんも美しいサザナミヤッコを飼育してみてください!